旧暦3月3日は、一年で最も潮が引く日
浜下りは、女性が浜に下りて手足を海水に浸し、身を清めて健康を祈る行事です。 沖縄本島ではハマウリ・ハマウイ、宮古ではサニツ、八重山ではサニズ、 奄美でもハマウリと、地域ごとに呼び名があります。
旧暦3月3日は必ず大潮にあたります。旧暦の3日は月がまだ細い頃で、 太陽・月・地球が並ぶ新月の直後だからです。 この日の干潮は一年でも特に潮が引き、干瀬(ひし)が広く現れます。
そのため昔から、浜に下りて貝や海藻を採る日でもありました。 現在も家族で潮干狩りに出かける、春の行楽の日として親しまれています。
伝えられている話
浜下りの由来として、沖縄には次のような昔話が伝わっています。
ある娘のもとに毎夜、美しい男が通ってくるようになり、やがて娘は身ごもります。 男の正体はアカマター(蛇)が化けたものでした。 娘は海に下りて身を清め、その子を流した──浜下りはこれに始まる、という話です。
地域によって細部の異なる話が伝わっており、行事の意味づけも一様ではありません。
旅行で沖縄に来る方へ
この日は潮が大きく引くので、干潟の生きもの観察には絶好の日です。 潮位表を確認して干潮の時間に合わせて出かけると、普段は海の下にある岩場が現れます。
ただし大潮は満ちてくるのも速い日です。沖に出すぎないよう、 潮見表とサンダル(岩場は鋭い)に気をつけてください。